最近、一冊の本を「購入」しました。
それが、今回紹介する本、雑誌「広告 Vol.413 特集:価値」です。
発行は2019年7月24日、株式会社博報堂からです。
現時点(8月5日)では公式のAmazonでの販売は終了しています。
後述しますが、メルカリにもまだいくつか出品されていますので、興味のある方はそちらもどうぞ。
公式リンクはこちら↓
1円(税込)で実際に販売された雑誌
こちらが、その雑誌となっています。
実際に、全国各書店、Amazonなどで販売されていました。
その価格、なんと1円!!
僕の聞いたエピソードでは、書店でこの本を購入した際、
お会計のレジで「1円」と表示されたレジスタッフの方が困惑したそう笑
確かに、書店はもちろんのこと、全国的に1円で販売されているものなんてほぼありません。
そういった価値を考えるきっかけとして、この本を1円で販売しています。
ページ数は680ページもあり、
大手広告代理店の博報堂が販売する、
多くの人の力で作られた本としての価値としては、
1円は安すぎる値段ですよね。
当然、この本は赤字だそうで、
この「広告」という雑誌のリニューアル創刊号としてのキャンペーンでできたことのようです。
しかし、やはり実際に1円でもあえて「購入する」という一手間があることが、
この本の「価値」であり、本で語られる価値を再確認させるのではないでしょうか。
内容の価値
では、内容についてはどうでしょうか。
680ページあっても、スカスカの内容では価値はないでしょうし、
わざわざ購入するとはいきません。
まだ全部は読めていませんが、ざっと何章か読んでみたところ、
現代の価値における考え方を問われる、興味深い内容でした。
本の中身についてはっきりとはここに載せられませんが、
- どんぐり100個600円
- チープをモチーフにするハイブランド
- 花森安治の「紅いバッグの話」
などのようなタイトルのものが、33章もあります。
ざっくり途中から読み始めてしまいましたが、
ショートエピソードになっているので、どこから読んでも差し支えないと思います。
価値とは何か
この本では、終始「価値とは何であるか」をひたすら多面的な視点で見ており、
そこから自身のことに置き換えることで、普段の自身の考える価値を見直さざるを得ない内容となっています。
本の内容はとても深く面白い着眼点で語られており、
扱っている内容こそ難しいものの、
興味をもって読み進めることができると思います。
この雑誌の著者が、思っていたことを綴ったメモのようなユニークさ。
しかし、その内容な現代における価値への警鐘を鳴らす内容であり、
さらに現在進行形の話題であるため興味を持ちやすく次が気になる雑誌になっています。
まとめ
個人の感想としては、とても学術的ながら、
読みやすくキャッチーな雑誌だと感じました。
また1円で販売することでコンセプトを簡潔にしつつ、
話題性もあるという広告代理店らしい切り口で挑戦的なものです。
興味のある方は、メルカリで約1000円〜3000円ほど(元の価値の1000倍以上!)
で出品されていたので、もし定価で買えなかった方はそちらでも入手できます。
僕には、このメルカリで何千倍もの価格で取引されていることまで、
この雑誌は予想していたように感じられてしまいます。
それほど、この1円(税込)というインパクトは、
私たちの「価値」という概念を変えてくれる雑誌になるでしょう。