こんにちは、オムニデザインです。
今回は、僕が愛用しているアブラサスの財布の染めQ塗料を、
染めQリムーバーで元の色に戻すという挑戦です。
染めQとは?
まず「染めQ」とは何かということですが、
染めQテクノロジィという会社から出ている
革や合皮にスプレーして色を染めるという専用塗料です。
通常の塗料より粒子が細かいのが特徴で、
やわらかい革にスプレーしても落ちにくいという性質があります。
そのため染めQを前に利用し、
元の色の上から黒色の塗料で塗装して財布を使っていました。
3年のうちに2度ほど塗り直したので内側は綺麗ですが、
外側が剥がれが目立ってきたので、
思い切って染めQをはがし別の方法で塗装し直すことにしました。
(オレンジの部分が元の革の色です。)
また塗り直す理由として染めQは独特の質感が出てしまいます。
本革の質感がなくなりオイルを弾きつるっとした合皮のような質感になってしまいますので、
それも塗り直しの際に改善できたらなとおもいます。
染めQリムーバー(ソフト)で塗料をはがしていく
今回利用するのはこの染めQリムーバー(ソフト)です。
このソフトタイプは本革や合皮など溶剤に弱いものに適しています。
ティッシュや布に溶剤を含ませる

まずはティッシュや布などに溶剤をふくませます。
塗料を取り除きたい部分をこするようにして拭き取る

溶剤を含ませたティッシュで拭き取ると、
想像以上に簡単に塗料が取れていきます!
地色がオレンジなのではっきり塗料が取れていることがわかります。
ご覧の通り、ティッシュには拭き取った塗料がしっかりとつきます。
このような感じでガンガン塗料を落としていきます。
軽く全体を拭き取るだけでもかなり塗料が落ちました。
ここからは細かい部分を丁寧に落としていきます。
ティッシュはこまめに替えないと拭き取った塗料が残ってしまいます。
塗料は完全には取れない


全体の染めQをできる限り落とした状態がこちらです。
かなり綺麗に塗料は落ちましたが、このまま使うのは厳しそうです。
今回はさらにもう一度染めるので大丈夫ですが、
染めQリムーバーを使って塗料を剥がして地色で使うのは難しいと思います。
特に、塗装前に革の表面が削れて色が変化した部分は染めQが落ちませんでした。
染める前に革表面が綺麗な状態だった部分は比較的元に戻りますが、
ダメージが入った部分は元の色に戻りません。
染めQで染めた部分は専用リムーバーでも完全には落ちない

実際に染めQリムーバーを使って本革を染めた部分の塗料を拭き取ってみましたが、
染めQリムーバーだけでは完全にもとの色に戻すことは難しそうです。
もし元の色に戻したい場合は表面をやすりなどで整えた上で、
さらに染めQや革用補色剤で染め直す必要があります。
次の後半の記事ではアドカラーという革用補色剤を使って、
また黒色に染色していきますのでそちらもご覧ください。
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